平成18年7月定例会報告
高木英敏氏講演会 『ライティングセミナー -光について考える-』
日 時 | 平成18年7月25日(火) |
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場 所 | サンシップとやま |
講 師 | ライティングデザイナー高木英敏氏 (大光電機TACT大阪チーフデザイナー) |
参加人数 | 約 42 人 |
7月定例会は、ライティングデザイナーの高木英敏氏をお迎えして、「住宅地における屋外照明の現状とあり方」について講演いただき、 照明についてのセミナーを開催いたしました。
高木先生の講演は辛口との前評判どおり、スライド現状写真の照明器具の使い方を「どこ照らしとんねん!!」と怒鳴りつけ、 また、関西人らしい笑いもありの私たち富山県人にはちょっとビックリのテンションでした。しかし、その内容は住宅照明のプロとしての、 そして安藤忠雄氏、高松伸氏等の建築の照明デザインを手掛けてこられた経験に裏付けられる、「照明の質」を問う重要なものでした。
「照明メーカーから出された照明器具の使い方がいかに夜の住宅地の環境を壊してしまっているのか・・・」「照明器具をカタログを見るだけで選んでいないか?」 「充分照明を設置したから、これで明るいだろう と安易に思っていないか?」 スライドでは、門柱の上に設置された「門柱灯」が表札、アプローチ、玄関のいずれも照らす事無く、ただ宙を照らし周囲に闇だけを作っている例が紹介されました。 「どんな照明器具をつけるかではなく、何を照らすかを考えなくてはいけない。」と高木氏。照明を決めるときは手作りの照明器具を持って自ら現場に出向き検討して、充分な機能の一番安い器具を選ぶと話してくださいました。
今回の講演では、建物や照明器具の見た目の良さにとらわれず、必要なところに必要な明かるさを確保すること。そして、安易な情報に頼らず自分で考え行動しなければ的確な照明デザインはできないこと。
を学びました。みなさんはいかがでしたでしょうか?
質疑応答では、高木先生の勢いに押されてか手を上げる人はいませんでしたが、この後、大光電機さん主催で第2回、第3回と講演は続きます。ぜひ引き続きご参加いただいて質問等もしていただきたいと思います。本当は高木先生は優しい方ですので・・・。
今回の定例会は会員の方、また会員以外の方々にもたくさんご参加いただきありがとうございました。 今後の講演のご案内はまたHPに掲載したいと思っておりますのでよろしくお願いいたします。
( 林 記 )